(ときどき)個展deスカイ!

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2007年 06月 12日

野田弘志展 -写実の彼方に

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初日にどうしても観たくて、職場には無理を言って休暇をもらった。
11時頃ついたが、オープニングセレモニーの痕跡はカウンターに来賓の胸章が浅い箱に片づけてあっただけで、駐車場に車が多いなあという程度だった。
観客は、オープニング第1波直後だけに予想以上に少ないが2時間ほどいた間中新たな客が来ていたところを観ると、まあまあの入りだろう。
土日の混雑は予想できる。
帰り際1時頃に北星女子学園の生徒さんだろうか10人ほどの女子高校生のグループが二つ来た。
昼休みを挟んで特別鑑賞に来たのだろうか。良い学校である。

野田弘志さんについてはあれこれ書く必要もないが、誕生日が筆者と一日違いだということと71歳の誕生日が今展開催の前日ということであった。
作品については語る必要もなく絵がすべてを語っている。I-podによる説明も不要だ。
ただ言えることは、黒の時代といわれる初期の作品は道内ではあまり観ることが出来ないからこの際じっくり見ておいた方がよいと思われる。画面の作り方も参考になる。
作品の手の入れ方は画面の隅々まで計算し尽くされており、破綻が無く作品同士の力量は同じだ。
ただ、リーフレットになっている絵(The 1)は別としてTheシリーズはこの作家としては少しだけ低調ななにかを抑えた時期だったのではないかという気がする。
こうして俯瞰的に過去作品を見て初めて気がつく程度だが…
大判ポスターになった「非時(tokijiku)」シリーズがやはりこの作家のピークのような気がする。

野田絵画を観て何故こうも落ち着いて観られるのか、あるいは作品を見たあと極めて消化が良いのかと言うことを考える。
結論は野田絵画が仏像の領域に達していると言うことである。私たちが京都や奈良の寺院で触れる仏像拝観後の印象と極めて似ていると言うことが出来るのだと思う。
存在の意味や表現の働きかけや時空や概念の示唆が視覚を超越して直接脳を刺激するからではないだろうか。その辺まで突き進んだ写実絵画に触れることは希である。

いずれにしても2度3度と繰り返し観たいと思える個展である。

図録2000円なり。
同展は豊橋市立美術館、ひろしま美術館を巡回する。
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by kotendesky | 2007-06-12 16:13 | ギャラリー放浪記


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