2007年 02月 18日
雑誌O-tone(オトン)だ。 札幌の雑誌だがいわゆるタウン誌とは違う。出版社側から言えばカネを取れる雑誌だ。 切り口はサライ風ではあるが、登場人物はほとんどが札幌市内の人だ。 その75ページに佐藤浩司さんの名前が見える。 天才刷り師佐藤浩司さん(佐藤友哉さん(近美副館長)の表現)のことだ。 プロの刷り師に作品を発注することはなかなか出来ないが、パソコンの表現では出来ない微妙な作家の意図までも再現する。 セリグラフは昔はシルクスクリーンと言われたが、現在は版の重ね方を重視してセリグラフと呼ぶ。 もちろんグランド紙を切り抜いた程度のシルクスクリーンとは全く次元が違う写真製版が主要な技術だ。 しかし、矢崎勝美さんのスタジオでは佐藤浩司さんの刷ったグラデーションだけの美しい下図を見たことがある。 スクリーンをマスキングテープだけでサイズに仕切り、インクを刷っただけのものだが、均一で美しい明度だけの階調が新鮮に映る。とても丁寧な仕事だ。 仕事は単純なものほど難しく、技術や経験が鋭く現れるものだと思う。 オトンは市内の書店にて680円で販売中。発行は株式会社あるた出版(電話222-0088)。 http://www.alter.co.jp/ 精神医学のアルタ出版㈱とは別の会社だ。 まだ、季刊らしく次回は4月5日発売。 札幌を舞台にした季刊では『札幌人』もある。 両誌は切り口も編集哲学もまるで違う。なかなか継続することは厳しいが頑張って続けてほしいものだ。 健全な雑誌が存在すると言うことはその街の文化の指標だと思う。
by kotendesky
| 2007-02-18 20:06
| 冗舌亭日乗
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