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2006年 12月 10日

ダリ回顧展

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上野の森美術館で開催中の「ダリ回顧展」を観てきた。

行列が出来ているというので、午後3時過ぎに着くようにした。
さすがに外には行列は出来ていなかったが内部は行列状態だった。
これから行く人は夜6時まで開いているので、午後4時くらいに着いて、
ゆっくり観る方が賢明だ。1月4日まで休み無しに年末年始も開催している。



 混雑のため、展示内容は良く把握できなかったが、最終室の
「世界教会会議」という作品にダリの思想が凝縮されている様に感じた。

会場内の人混みの中で作品を目の前にしながらメモ用紙に機関銃の
ように書いた記事を記しておく。

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「世界教会会議」(油彩+キャンバス)

 コンスタンティヌスは、母ヘレナの十字架によって戦争に勝利した。
ダリはガラの姿をヘレナに模して教皇コンスタンティヌスの
戴冠式の様子と共に描いている。

最終室のこの作品はダリとガラの精神的結びつきを示すものとして
ダリ至高の作品であろう。
それは、ガラとダリの情念の結びつきや絵画思想そのものをダリ自身が
可視的にかつ説明的にそしてダリにとってはきわめて平明に素直に
表現しているものだと言える。

キリストによるとおぼしき洗礼と祝福はコンスタンティヌスの苦しみ
(それは逆説的に描かれているが)を通じてさらに皇帝の戴冠式という
重要な式典の情景を通じて厳しい現実と向き合わなければならない
という描写を用いて戦いの愚かさを表していると言えよう。
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ダリの作品からは孤独と深い悲しみを私は感じる。
これほど人間は孤独なものなのだろうか。
その傍らには常に最愛の人ガラが居るわけだが、
それとて、男女の関係というよりむしろ母と子の屈折した
関係だ。

重要なモチーフである松葉杖と乳房やペニスの描写は、
まさに、ダリのテーマが性愛と孤独を表現することに
すべての仕事と情熱を賭けて執着したかに見える。
それは熟したメロンを乳房に見立てて松葉杖で突き刺さざるを
得なかった幼い日の衝動をもっても説明できる。

壮大なダリの生涯の仕事だが、私は彼の作品には孤独を強く感じるのである。
心の底から愛すべき巨匠である。
いつまでも自らの少年にこだわらなければならなかったダリは悲しい。

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ダリ回顧展のURL
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by kotendesky | 2006-12-10 01:16 | ギャラリー放浪記


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