2006年 01月 08日

娘を嫁に出すような…

作品がつぎつぎと出来てきて、額縁に納まり始めています。
油彩画の額縁はキャンバスのサイズに調製した物ができあがっていますので、水彩画のようにマットの色やサイズを指定すると言うようなプロセスがありません。次々と機械的に画面と調和する額縁に押し込んで(?)行きます。
この作業がなんとも言えない気持ちなのです。
ひと言で言うのは難しいのですが
「寂しい…」
と言うのが一番ぴったりするようです。
f0019379_3273546.jpg冬の銭函海岸(F15)


描いているうちはああしようこうしようと苦しくもありそれが生き甲斐でもあるのですが、作品が出来てくると額縁に納まり、作品として一人歩きし始めるのです。
同時に作家の手から離れて行くことが宿命です。
もちろん、作品が個展で売れることは考えていないのですが、個展会場に上品に並べられると、そこに筆を加えると言うことは少し無理なわけで、その時点ではすでに始まったショーに舞台監督があれこれ指示を出せないのと同じ事ではないでしょうか。

先輩画家は、個展会場で、落ち着いてお客様を迎えている姿を拝見しますが、自分がいざその立場になることを考えると、作品が最早自分の手の中にある存在ではなく、製品として厳しい批評にさらされることになると思うと「がんばれよ。一番美しく見せるのだぞ」と声をかけたくなります。

自分は子供が居ないのですが、自分の魂を作品に込めただけに少しでもほめられるようにしっかりがんばれよと言いたくなります。

作家が皆このように感ずるかどうかは分かりませんが、私は最近寂しい気分の日々を送っています。
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by kotendesky | 2006-01-08 03:31 | 冗舌亭日乗


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