2011年 07月 08日

原発選挙は是か?

菅直人首相が解散権をちらつかせている。
5月終わり頃から私の周辺がにわかに動き始めた。
時期的には9月の総選挙はあるかもしれない。

言うまでもなく、再生エネルギー買い取り法案がこの国会で通らなければ
原発存続か廃止か(即刻もしくは段階的廃止)のsingle issueでの選挙
である。
選挙は官邸主導の郵政民営化選挙に似ている。
反対するものは抵抗勢力と決めつけ、徹底したイメージ選挙で
物事を決着しようとする。

重要な事柄を国民投票で決すべきと言う意見もある。
今回、原発は即刻廃止か段階廃止か存続かを国民投票にかければ
おそらく多数の廃止意見が占めるだろう。

しかし、原子力発電は様々な問題を抱えながらも、現状の供給可能な
社会インフラで重要な位置を占めている。
これを、大した戦略もなく良い悪いの二者択一で決することなのか。

まるで、小学校の宿題で多量の算数の課題を明日までやってこい
と言われているような無茶苦茶な話に似ている。
出来ないやつは教室の後ろで黙っていろというように見える。

仮に国民投票にかけるにしても、十分な情報の伝達と開示が条件だ。
国民に表面的なイエスノーをただ決めろというのは無茶だ。

もうひとつの見方も出来る。

それは、東北の震災地域復興を先のない政権政党にゆだねるのか、
多少足踏みするが、今後4年の任期を一応は有することになる
新しい内閣で行うのかという選択肢である。
政権選択選挙だからこれまでの管内閣の復興政策を優先するのか
全く新規の復興政策を選ぶのかという問題もある。
解散で野党は復興計画のロードマップを十分に対案に出来ないまま
不確かなマニフェストで戦わなければならない。それ以外には大連立
を視野に政界再編を含む国民救国戦線としての壊れやすい政権を形作るのかという
難しい選択を強いることになる。

自民党も盤石ではない。すでに自民執行部は死に体という見方もする者が居る。


いずれを選ぶにしても、この段階で選挙をやると言うことは前提としての内閣不信任案可決か
補正予算のなし崩し的な廃案がなければ国会を解散する理由を首相に与えられない。
衆議院の解散という天皇の国事行為は内閣の助言に基づいて行われる重要事項であるから
時の政権側にしか主導権はない。

話がもどるが、国のエネルギー政策というきわめて根本的な事項は政治的展望をもった
専門家集団が十分な時間をかけて議論する必要があるという分かり切ったことである。
突然出された小学生の宿題レベルで国民が混乱した中でイメージ選挙で決められるような
単純な問題ではないことははっきりしている。
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by kotendesky | 2011-07-08 00:32 | 冗舌亭日乗


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