2006年 03月 30日

画材の通販

画材の通販を利用して1年目になる。
最初は個展のための額縁と仮枠をまとめて買った。10万円以上になったので特別見積
を依頼した。実にメーカー価格の3割引弱になった。非常に助かったことは言うまでも
ない。数社利用したが額縁関係は栃木の『マルニ画材額縁』が一番安く在庫も豊富のよ
うだ。2代目の若店長の努力姿勢が立派だ。
額縁は個展の場合そんなに凝った物は必要なく既知の型番で商品がよく分かることと、
仮枠は定番品でトラブルも無いだろうとの見込みから通販でも不都合はない。注文から
1週間で到着した。以前地元の画材店で同じF30号の天壇(額縁の名前)を注文した
ら在庫が無く1ヶ月以上待たされた。これでは最初から勝負にもならない。
ちなみにアルミ仮縁面金アクリル付きと木製額縁の天檀(最初からアクリル込み)の価
格差は3千円くらいだ。師匠は30号の額縁が2万円を切ると聞いて驚いていた。

今週はモナ・リサも驚く『世界堂』にはじめて絵の具と筆と木枠などを注文した。
金曜日の深夜に発注して土日をはさみ火曜日の昼頃到着した。早い!
画材はフィーリングの商品だ。絵の具や筆は自分で見て買いたい。しかし通販で常時2
、3割引で買えるとなると価格差は大きい。世界堂では新宿という土地柄を反映してか、
ヨドバシのようなポイント還元もある。

これでは、街の画材屋さんは大変だろう。
私が個展会場として選んだ大丸藤井セントラルは画材、用紙や文房具の卸し小売りの会
社だが画材の価格は個人で買う場合メーカー通常価格である。セールを年間数回やるの
でその時にまとめ買いをすればよいが、通販は常時2,3割引で買えるとなると話は別
である。しかもセールの品物は確実に品質が低下した。
油彩材料は高価だ。量が多いので重い。店で買うにしても配送を依頼すると受け取る手
間は通販と同じだ。キャンバスになると10メーター巻きだと実に5、6キロにもなる
。カーペットのような大きな荷物を電車に持ち込む者も居まい。これを年間最低2回は
買う。乾燥するので長く置けないからだ。製造から1年頃が乾燥度合いが良い。

しかし、画材の通販が一般化すると間違いなく地方の画材店は潰れる。上述の店舗も、
書道用品、コミックやイラスト用品、子供用工作キット、ファンシー用品などの売場が
拡張傾向にある。まずレジの向きが油彩水彩画材からデザイン方面に変わった。売り上
げの推移を見て取れる。しかしこれらの分野はおそらく流行り廃れが大きいだろう。
だからと言うわけでもないが、画材などの高額購入者に今度割り引きカードを発行する
という噂を聞いた。これは店側の年金世代、団塊世代囲い込み作戦のようだが、安価で
水準品質の世界堂のようなオリジナル木枠や筆を特注できなければ苦しい。事実上ホル
ベイン優勢の状況では製造元の中国やマレーシア、タイなどに独自ブランドで発注しな
ければ対抗できない。しかし札幌中心の客相手では無理があろう。

数年前から大丸藤井セントラルのギャラリーから油彩水彩作家の個展が離れだした。あ
るいは店の方針で書道展に力を入れたせいかもしれない。しかし、私はギャラリーの企
画力に原因が有るように思う。設備が良いのだし美術ファンの好感度も有るのだから、
作家側を向いた経営をしてくれれば利用者は増えるだろう。
流行り廃りのある品物を売るのも経営者としては大事だろうが、ギャラリーは作家の支
持がなければ離れてしまう。隣接するさいとうギャラリーや近所のアートスペース20
1やギャラリーユリイカも空洞化の波をもろにかぶっているようだ。
札幌駅周辺に設備の良いギャラリーが出来れば南1条のこの地域は本当に危ない。なん
とかならない物だろうか。
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by kotendesky | 2006-03-30 00:46 | 冗舌亭日乗


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