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2009年 07月 18日

大雪山遭難事故2009

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今回の遭難事故には検証が必要だ。
まず、装備。
シュラフは夏用かスリーシーズンか。
換えの服は乾燥できたか否か。材質は木綿かウールか
ダウンジャケットや厚手のセーターは持っていたか。
ウィンドブレーカーは持っていたか。
食料は、水の調達は。
山小屋には何時に到着したか。

これらは、体力の消耗を防ぐ筆者の経験から割り出したものだ。
この時期には頂上直下で半袖で居ても、頂上ではセーターが必要になるほど寒い。
7月の登山ではたとえば旭岳ロープウェイ山麓駅駐車場で前泊するときでも、車中泊では
明け方はシュラフの中の足が凍るように冷たくなる時もある。
赤岳の中腹の銀泉台駐車場で車中泊したとき、明け方の冷えで急遽水筒の水を湧かして
湯たんぽをスリーシーズンのシュラフの中に入れたこともある。

特に低気圧の通過直後は大陸の寒気が入りやすく、
寒風は北鎮岳から入りお鉢平を抜けて高根ヶ原を通り
トムラウシを直撃するルートが一般的だ。
だからヒサゴ沼避難小屋はトムラウシのかなり下にある。

今回のルートや日程はとりわけ無謀なものではない。
登山経験者なら季候さえ良ければまあ大丈夫だろう。
3日の行程では一日の停滞は厳しいし翌日(17日)に晴れるという確証もなかった。
下山を急ぐにしてもヒサゴ沼からトムラウシ頂上を通過してトムラウシ温泉に
下山するルートしかないことから一行の行動も理解できる。

ただ、ここで急速の寒気が吹き付けて体感温度はマイナス5度にも感じただろう。
夏の服装で前夜の衣類乾燥が充分でなかったら、体温は急速に奪われる。
特に木綿のシャツは乾燥しない。ウールだと乾燥していなくても水蒸気が発散するから
保温性は保たれる。
体温が低下すると運動量が極端に落ちる。2,3歩歩いて小休止するという具合にだ。
行動中には温かいものを食べると言うことも不可能だ。

今回は偶然ひとりが狭心症を起こしたらしいことからグループが1時間も2時間も山頂で
とどまったことだろう。この時間に体が冷え切ったことは想像できる。
とにかく、降りることが最善の方法だったと断言できる。
小屋に戻るも前進するのも時間的にも技術的にも同じ条件だったと思われる。
生き残った人は体力が何とか持ちこたえた偶然にすぎない。
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by kotendesky | 2009-07-18 02:03 | 冗舌亭日乗


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